ドクターズコラム 人工授精について
[2018.01.01]
人工授精には、より多くの精子を卵子のもとへ近づけるという意味があります。
[su_note note_color="#ffff66"]人工授精が適している障害[/su_note]
- 精子の数が少ない。奇形精子が多い
- 精子が運動しているのに、回転運動ばかりで直進運動が少なく、受精可能精子が少ない。
- 抗精子抗体が存在し、精子の運動が阻害される場合や、流産を繰り返す場合
- セックスがうまく出来ない場合。(機能的、時間的、物理的)
- 帝王切開などの傷や、筋腫やポリープ等の物理的な障害物で精子の上向性が阻害されている時
- 炎症や初期子宮癌などで頚管部に手術を受け、頚管粘液が減少或いは分泌不良になっている時
- 精液中に細菌が存在する場合。 (子宮や卵管に炎症を起こすので、洗浄して行われる人工授精のほうがそのリスクを減らせる。)
- 旧来の原液注入法では、感染を起こす。 (当院ではパーコールやスイムアップ、或いは洗浄のみを性状にあわせ選択し行います)
- 精液中のプロスタグランジンにて、子宮や卵管が痙攣し、疼痛を起こす場合がある。
- 手や性器を清潔にして採取する
- 直に採取容器にとる (過去に口淫で採取された方や、入れ物の口が小さいのでラップに取ってから入れた方がいらっしゃいますが、精子が運動しなくなります。)
- 採取後ふたをしっかり締め、ポケットか懐に入れて持参し、当院スタッフに手渡す。 (冷やしても温まっても精子には良くありません。渡された精子は、手渡し確認され、患者さんに戻すまで点呼確認されて戻ってきます。受け取ったらすぐに保温器に保存します。カウンターに名前を書いて置いてあっても、手渡しで受け取った精子でなければ破棄します。つまらないことですが、とても大事な事ですので、ご了承下さい。)
- できればオーガニスムを迎えそうになったら一度一分休憩し、それから再度マスターベーションして採取して下さい。(より多量の精子が排出されます)